• 2022/04/16
  • 難病・慢性病
糖尿病性神経障害にご用心

一般的に足がシビレる症状は
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症を疑い
画像検査で特に何も見当たらなければ
坐骨神経痛と診断される

しかし

足といっても太ももから足さきまで範囲が広く
両脚なのか?シビレだけなのか?
痛みやむくみはないか?手は?など

原因によって症状もさまざまである

中でも糖尿病性神経障害というのは
とても厄介である

当院へ来られる患者さんのほとんどが
整形外科で椎間板ヘルニアとか
脊柱管狭窄症などの病名をつけられて

リハビリや電気治療を続けてきたが
一向に症状が改善しないので
鍼灸治療に来られるのだが

当院では初診時にお薬手帳を持参してもらい
どんな持病を持っておられるのか必ず見る

心臓や腎臓で足にむくみがあり
シビレがでている患者さんの
ほとんどが基礎疾患として糖尿病を
患っている

だから

画像検査で腰部にヘルニアや狭窄がある
と整形外科は言うが

その患者さんのシビレの原因が
腰であるとは結論付けることは難しい

特に糖尿病性神経障害では
坐骨神経痛を併発するケースもあるので
確定診断が非常に難しい

しかし一人一人の症状を
丁寧に確実に診れば
鑑別できないわけではない

そもそも坐骨神経痛や椎間板ヘルニアは
症状が片足にしかでないが
糖尿病性神経障害では両脚にでる

脊柱管狭窄症では両脚にでる場合があるが
歩行時など動作時に症状が出る
一方
糖尿病性神経障害は動作時とは限らない

しかも

糖尿病性神経障害では足先から
徐々に足の裏全体に広がり
やがて足首〜ふくらはぎへと
エリアが広がっていくが

脊柱管狭窄症などでは
日によって大腿部だったり下腿部だったり
あちこちにシビレや痛みが移動する

この様に一人一人の症状を
詳しく問診したり徒手検査を行えば
MRIやCTといった大げさな
検査をしなくても確定診断できるのである

足のシビレや痛みがなかなか治らない時は
ほんとうに今の病名で治療を続けていいのか?
違う医療機関で診てもらう事をお勧めする

特にドクターから手術などを
提案された時には
もしも糖尿病性神経障害であったならば
手術しても治らないので
必ず鑑別診断する必要があると思う。

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