• 2019/11/15
  • 院長のひとり言
腰痛や膝痛などの慢性痛はおばさんの雑談から生まれているかもしれない


知人のおばさんが

「お尻から足が痛くてお友達に聞いて

痛いところをつまんでいるんだけど

私の痛みは坐骨神経痛なんですか?」


いきなり問いかけられて

「僕は素人では無いので診察もせずに診断はできません」

思わず冷たくあしらってしまって

申し訳ない気持ちになったが


どこにでもあるおばさんの会話で

「最近○○の調子が悪いのよ」

「私もそうだったけど○○で良くなったわよ」

などという会話をよくされている


それは一般人の会話であって

間違っていても誰にも責任のない雑談だ


しかし


相手が専門家である場合は

訊き方に気をつけてもらいたい


例えば腹痛でお医者さんに行って

「食べ過ぎてしまってお腹が痛い」と言ったら

「自分で食べ過ぎと診断できるのなら

薬局で胃薬を買えばいい」と

お医者さんはそう思うだろう


本人の自己診断ほどあてに出来ないものはない

腹痛には食中毒や腸感冒、胃潰瘍、盲腸、癌などなど

専門家の立場から見れば

重篤な疾患の可能性を否定しなければ

責任ある診断を下すことはできないのである


同じように


腰痛や下肢の痛みにも

婦人科疾患から膵臓癌や大動脈解離などの

生命に関わる疾患が潜んでいるかもしれない


だから


おばさん達の会話と同じような訊ね方をされると

どう答えたら良いのか分からなかったのです


人の経験談はその人が実際に体験した事実なので

力説されると非常に説得力がある


だからこそ


素人であってもあまり軽々しく自分の経験談を披露して

まるで治療家のように他人にアドバイスをするのは

慎むべきだと思う


もしもそのアドバイスが相手の疾患に対して

悪い作用を及ぼす可能性があるとしたら

親切心が仇になってしまいます


実際に当院に来られる患者さんに

「知人からいろいろアドバイスを受けて

日ごろから一生懸命頑張っているんですが」という人に


どんな事を頑張っているのかを尋ねると

逆効果になる事ばかりやっているケースが多いのです


同じような症状であっても

人それぞれ原因も疾患も違うので

自分が○○で改善したからといって

○○が誰にでも効くと思うのは軽率である


素人の会話であっても自分の言動に責任の取れない

ことは言わないほうがいい


もしもあなたの周りに具合の悪い人がいたら

速やかに専門医に受診することを勧めてもらいたい

そうする事で国民全体の慢性痛が減るような気がします




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