• 2024/02/09
  • 鍼灸・東洋医学
鍼はナゼ効くのか?メカニズムと治効理論①


カズレーザーの番組に大学の偉い
鍼灸師の先生が出演されて

「皆さんは鍼がナゼ効くかご存じですか?」

と質問して

「気がどうのこうのという
非科学的な説明はナンセンス」

みたいな説明をしているのを見たが

この先生は現在目に見えている
解明されている事だけが科学的と
思っているようだが

そもそも科学とは現在解明されていない
分からない事柄に対して
「こうではないだろうか?」という
仮説を立てて

それを実証していくのが科学なのだ

東洋医学の「気」は現在分からない
解明されていない生命エネルギーと
されているので

それを非科学的だからナンセンスと
笑い飛ばすのは学者としても
鍼灸師としても恥ずかしいことだと思う

この先生は鍼刺激が求心性の神経線維を
刺激して脳に伝わって脳でモルヒネ様物質の
βエンドロフィンが分泌されて
痛みが治まるのだと主張していた

この理論は私が学生の頃からあったので
かなり大昔の理論である
こんな大昔の理論を最先端の研究などと
テレビで説明しているのを見て驚いた

βエンドロフィンは鍼灸治療以外にも
マラソン、登山など体を追い込んだ時に
分泌される物質として知られ

実際にモルヒネに匹敵するほどの
鎮痛効果があるといわれている

しかし私が長年鍼灸治療をしていて
感じていることは

鍼灸治療は驚くほどの鎮痛効果があるので
βエンドロフィンが分泌れているのは
確かだと思うが

その効果はその時だけの
一過性のものではなく
患部から炎症が消失して
根本的に治癒に導くものである

だからβエンドロフィンが分泌されて
一時的に鎮痛作用があるだけの
理論では説明がつかないのである

私は臨床家としてβエンドロフィンの
分泌は様々な鍼灸治療の効果の中の
一つにに過ぎない考えている。

つづく





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