• 2020/04/30
  • 院長のひとり言
鍼灸治療は免疫力アップが目的ではない!(6)


このブログは4月22日から始めていますので

できれば4月22日の(1)から読んで下さい


新型コロナウイルス感染で重篤化してしまうのは

サイトカインストームという免疫の暴走であること


それは新型コロナウイルス感染のみならず

インフルエンザや癌、糖尿病などでもおこるそうだ


一般的に「免疫力が落ちたら重症化しやすい」

だから「免疫力をアップさせよう」という

単純な発想で免疫力アップを考えている人が多いが


実際には抵抗力が低下していると思われている

慢性肺疾患、慢性心臓疾患、糖尿病、癌、ヘビースモーカーなどの

人達が重篤化しやすいのは免疫の暴走が起きやすいからなのだ


だから本当の意味での免疫力アップとは

暴走しないちょうどいい免疫システムを身につけること


どっちにしても抵抗力が強くなるのなら

そんなにこだわる必要はないだろうという人もいるだろうが


私が「免疫力アップという言葉にこだわる理由は


最近よく目にする「免疫力アップの○○体操」

「○○を食べて免疫力アップ」など

体操とか栄養素とかで免疫力がアップするような

宣伝文句が横行して、その中に

「鍼灸治療で免疫力アップ」などと見ると


「それは違うよ」と言いたくなるからなのです


鍼灸治療は免疫力をアップが目的ではなく

気血水の巡りを順調する事を目的としてツボを刺激する


血行促進、自律神経調節、ホルモン調節、痛みの緩和

筋肉の緊張緩和、不眠解消、胃腸改善など

様々な効果の結果として免疫システムが

ちょうどいい中庸の状態に保たれて

暴走しない強い免疫システムを構築することができるのです


何かの栄養素を取ったら免疫細胞が活性化するとか

そんな単純なものと混同されたくないのです


つづく





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