• 2022/08/30
  • 院長のひとり言
昔のお医者さんはすごかった


このごろ韓流ドラマにはまってしまい
韓国の時代劇を見ていると

脈診の場面がよくでてくる

王様が疫病に侵されて
医師が脈を診て「もう助かりません」とか
「毒をもられたようです」とか
側室の脈を診て「ご懐妊です」とか
矢で撃たれた武官の脈を診て
「今夜が山場です」と言ったり

脈診で何でも分かるので
本当に凄い!と思ってしまうが

そう言えば私も毎日患者さんの脈を診ているが
30年以上毎日脈診をしていても
韓国ドラマのようには判らない(泣)

ドラマなのでかなり誇張しているだろうが
昔は本当に脈診だけで何でも
診察した医者がいたのかもしれない

今だから私は鍼灸師で医師ではないが
昔なら鍼灸治療と漢方薬で治療する医師だ

もしも私が江戸時代にタイムスリップしたら
江戸時代の漢方医と同じように
仕事ができるのだろうか?

そう思うと何となく鍼灸師という
立場に「甘え」のようなものを感じる

手に負えなければ病院を紹介すればいいのだから
責任が軽くすむ

しかし江戸時代の漢方医は
私と同じように鍼灸治療と漢方薬で
全ての病人や怪我人を診ていたのだから

現代でいう外科も内科も整形外科も
小児科も婦人科もすべての病人を
診察して治療していたのだと思うと

どう考えても今の私の実力は
鍼灸師の範疇にとどまっていて
江戸時代にタイムスリップしたら
何の役にもたたないような気がしてきた

現代で昔の漢方医のような仕事はできなが

少なくとも鍼灸師という立場に甘えずに
医療機関として責任ある治療行為を
日々実践していくことが成長につながるだろう

30年以上脈診を診てきたのに韓国ドラマの
ように上手く診ることはできないが
あきらめずに努力して少しでもそれに近い存在に
なりたいと思ったのでした。


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