• 2023/11/17
  • 難病・慢性病
行動誘発性睡眠不足症候群は病気なのか?

行動誘発性睡眠不足症候群という
病名を見聞きするが

昼間の生活を送るために必要な
意欲や集中力を保つだけの
睡眠時間がとれておらず
なおかつその自覚がない症状を
このような病名で病気と定義している

日中の活動中に突然眠ってしまう
ナルコレプシーという病気や
睡眠時無呼吸症候群はど
間違いなく治療が必要な病気は
いくつかあると思うが

これぐらいの症状を
病気としてしまうのはどうなのか?

私は若いころ午前の仕事を終えて
昼ごはんの後昼寝をする習慣があった

眠いからではなく午後の仕事のために
体力を回復するためだった

ところが毎日昼寝をしていると
仕事をしていない日曜日に
家族で出かけている時でも
昼ごはんの後に強烈な睡魔が
襲ってくるようになり

これは不自由だと思って
昼寝をするのを止めた
その後昼間に眠くなることはない

私はこのことから睡眠の周期は
毎日の習慣で調節できると思っている

睡眠は時間ではなく質である
毎日8時間も睡眠をとらなくても
健康で充実した生活を送っている人は
たくさんいる

昼間に睡魔に襲われたり
食欲が低下してろれつが回らないとか
失敗ばかりして記憶があいまいなら
何らかの治療が必要だが

本人に睡眠不足の自覚がないなら
昼間に本人が意欲をもって
行動すればいい良いだけのことだ
起きている時に頑張ればいい

夜中に1回でもトイレに行くと
夜間頻尿という病気にされてしまう

眠れないことはとても健康に悪く
最低でも8時間はぐっすりと眠らなければ
頭痛や肩こり倦怠感などの不定愁訴の
原因になってしまう

そんな一般的な風評が広がり

不眠症で悩んでいる人の大半は
眠れないことに悩んでしまって
そのことに苦しんでいるのだ

私は多くの不眠症患者を診てきたが
不眠症を治す一番の薬は
眠れないことを悩まないことだ

眠れないことを悩むから夜が怖くなり
ベッドがギロチン台のように
恐ろしい所に思えるのである

だから行動誘発性睡眠不足症候群などと
それらしい病名を創作して
恐怖心をあおって新たな不眠症の
患者さんを増やすのはやめていただきたい。



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