• 2024/02/15
  • 鍼灸・東洋医学
鍼はナゼ効くのか?メカニズムと治効理論⑥

鍼刺激は脳への一方向ではなく
池に石を投げて水面に浮かぶ
波紋のように体全体に伝わると
私は考えている

傳田光洋さんの「第三の脳」という
有名な本がある

この人は資生堂の研究員の方で
皮膚の研究をして皮膚のすごい
働きに驚き発表されたもので

人体は脳だけが考えているのではなく
皮膚や腸などの組織も考えて
いろいろな臓器や組織に
指令を出していることを発見した

私はこのことから皮膚や腸が考えるなら
筋肉や骨や血管などのすべての
細胞が考えてお互いに情報を
発信しているのではないかと思っている

そして14年前にスエーデンの科学者
ヤン・バルトバルが人体の全細胞が
「エクソソーム」という情報発信する
メッセージが詰まったカプセルを
出している事実を発見した

皮膚が考えてエクソソームという
メッセージを出しているとすれば
まさに私の鍼刺激は波紋のように
全身に広かるというイメージに合致する

私はツボは皮膚から脂肪層と筋膜ぐらいの
ごく浅い所にあると考えている

ナゼか?

単純に浅い所で気を感じた時の方が
よく効くからである

この事から皮膚、脂肪、筋膜などの
細胞のエクソソームが鍼刺激を
五臓六腑に伝達して様々な
治療効果を見せてくれているので
ないかと仮説をたてている

つづく


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