• 2024/03/27
  • 首・肩・膝の痛み
捻挫は整骨院ですよ


1か月近く来ていなかった患者さんに
「少し空きましたが何かありました?」と
聞いたところ

「お葬式で踵の高い靴を履いて
捻挫してしまって、痛かったです」

近くの整形外科に行きレントゲンの結果
「骨折はないのでシップで様子見て下さい」
という感じのよくある対応で

それから1週間は痛くて歩くことも
できなくて家から出ることもできなかった
1か月たってやっと歩けるようになったので
鍼灸治療に来たと言うのである

「捻挫ですか?それならすぐに来れば
もっと早く治ったのに」

レントゲンは骨折を診る検査であり
捻挫と分かっていれば
本来レントゲン検査の
必要はないのである

逆に骨折が見つからないからといって
シップだけで何の処置もしなくていい
というのは医療機関として
責任を果たしているとは言えない

捻挫とは強い外力によって関節が
可動域を超えて引き延ばされて関節を
構成する靭帯や腱、関節包などの
軟部組織が損傷されたものであり

実際には捻挫した局所には
内出血していて靭帯や腱などの
組織が引き延ばされて断裂していたり
裂けていたりしているのである

だから捻挫の応急処置はRICEといって
R=固定 I=冷却 C=圧迫 E=挙上
を速やかに行って損傷部位の
止血と安静を保つことが最も重要であり

この応急処置をしなければ治るのが
遅くなり
しかも靭帯が伸びた状態で
放置されてそのまま傷だけ塞がって
治った後も関節が緩んでしまって
捻挫しやすい足になってしまうのだ

だから捻挫するとすぐに
応急処置をしなければならないのに

レントゲンだけ診て骨折がないから
シップして放置するような
クリニックばかりなのが現状だ

そして整骨院はどこもマッサージ屋さん
のようになってしまい捻挫の応急処置など
できない整骨院ばかりなので

現在、捻挫の患者さんに適切な応急処置を
施すことのできる治療家は私のような
外傷をいっぱい治療してきた
昭和の柔整師しかいないのである

だから当院は未だに鍼灸整骨院の
看板を掲げているのだ

それなのに当院に通院している患者さんが
捻挫したのにシップだけで1か月間も
不自由な思いをさせたことに申し訳ない
思いであり

当院が捻挫治療のスペシャリストである
ことをもっと宣伝しておけば良かったと
反省したのである。


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