• 2024/04/12
  • 院長のひとり言
川内選手、足は消耗品なので大事に使ってください


マラソンの川内優輝選手が
左ハムストリング腱損傷による
坐骨神経痛でリハビリをしている

このニュースを見て
「やっぱりな」と思った

川内選手といえば
毎週のようにマラソン大会に参加して
試合で鍛える独自のトレーニングを
していることで知られているが

そのような報道を見るたびに
私はもっと体を労わって欲しいと
思っていた

そもそも42キロも走ることが
体に与える負担を想像すると
何度も繰り返しやるべき事では
ないと思うのである

普通に歩いているだけで膝にかかる
負担は体重の3倍
階段の上り下りでは7~8倍の負荷が
かかると言われている

マラソンでは常に体重の4倍の負荷が
股関節、膝関節、足関節にかかっていて
アップダウンのある道を2時間以上も
走りつづけることは健康的とは言えず

私に言わせれば身を削って競技を
していると言わざるを得ない

巷にはグルコサミンなどのサプリメントが
あふれているが

二十歳以上になると半月板や椎間板
などの関節内の軟骨を栄養する
血管が消失してしまうので
解剖学的に半月板や椎間板は
何をやっても再生することは
期待できないのである

川内選手のように生まれつき走るのが
早くて素質に恵まれた人には
持って生まれた素晴らしい体を
もっと大切にしてもらいたかった

走るのが好きでいつまでも
楽しく元気に走りたいと思っている人は
逆に毎日の走る時間を減らして

フォームの研究を科学的に行って
下半身に負担の少ない走り方を研究し
ヨガやダンスなどの他の鍛え方を
取り入れるなどして
関節を消耗しないように心がけることで

いつまでも走りつづけることができる
強い足を保つことができると思う

どんなスポーツもはじめは健康のために
始めるのだが気が付くとライバルに
勝つことに夢中になり必要以上に
体に負担を強いて

山内選手のように自分で
自分の体を破壊してしまって
障害が残る体になってしまう

そんな人が多いのが残念だ

特に体を動かす事が好きな人は
足が悪くなってしまうと全ての
楽しみを奪われてしまい
生きがいを無くしてしまうので

若いときに無茶をした結果
非常に辛い老後を迎えることに
なってしまう可能性が高いので

気をつけていただきたいと思うのである


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