• 2025/07/28
  • 難病・慢性病
筋肉の痙攣なのに坐骨神経痛と診断されている?

側弯症で腰痛や膝痛で来られている
患者さんが「坐骨神経痛は手術しないと
治らないのですか?」と言うので

「ナゼですか?」とたずねると

左の太ももから足首まで痛くて
整形外科で診てもらうと
腰部での側弯がきついので
坐骨神経痛を起こしていて
側弯の手術をしないと治らない
と説明されたそうだ

じっくりと症状を聞くと

明らかに坐骨神経痛ではなく
太ももや下腿の筋肉が痙攣をおこしている

左の足首を骨折した既往歴があるので
左足に疲労がたまりやすく
夏場は汗をかくことで鉄分などの
ミネラル不足、クーラーによる冷え
などでこむら返りと同じ筋肉の
痙攣がおこりやすいのである

整形外科で処方された坐骨神経痛の薬も
効かないので間違いなく坐骨神経痛ではなく
筋肉の痙攣である

足の付け根から足首まであちこち
痛くなるので患者さんが
自分で坐骨神経痛ではないかと思って
「足の付け根から足首にかけて痛くて」と
ドクターに説明したので

レントゲンで腰に強い側弯があったので
これが原因の坐骨神経痛だと思われたのだ

坐骨神経痛と筋肉の痙攣では
痛みの性質や症状が全く違うので
「どんな時に、どこが、どんな風に痛むのか」
じっくりと症状を聞けば
こんな誤診をすることはあり得ない

痙攣がおこっていた筋肉に鍼灸治療して
こむら返りに効く漢方薬を紹介して
この患者さんは事なきを得たが

もしも私に相談をしてくれなければ
側弯症の手術をされていたかもしれない

脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアなどでも
手術をしたのに症状がまったく
改善しないというケースが多いが

これらも腰痛で整形外科へ受診して
レントゲンで骨の変形が見つかって
これが原因だと誤解されてしまって

間違った手術をされてしまうことは
よくある事なので整形外科で
「手術しか治療法がない」などと
言われても

じっくりと丁寧に患部を触って診察して
くれる医師にセカンドオピニオンを
とることをお勧めする。


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